ジェラードからフレンチビンテージテイストのモカシン型ブーツ “Sportif”(スポルティフ)です。
オルシャンクス鈴木理也氏とのコラボモデルのThe 2 Monkeys のブーツ “Sportif” は、1920〜30年頃のフランスで、ハンティングやアウトドア活動で履かれたブーツをイメージしてデザインされたブーツです。といっても、特定のビンテージブーツを復刻したものではありません。当時、主にヨーロッパのブーツが持っていたディテールを用いながら、同時期に、どちらかというとアメリカで広まった、しかしフランスにも歴史的な関連の深い、モカシン型のつま先デザインを取り入れた、フレンチビンテージテイストのブーツです。
レザーは柔らかに足に馴染むフレンチカーフ。ブラックに丘染めされた革で、履くにつれて浮き出る茶芯が経年変化を際立たせます。
底周りには特に時代のテイストが盛り込まれています。踏みつけ部分をグッドイヤーウエルト製法、ウエストからヒールをマッケイ製法とすることで、ウエストを絞り込んでベベル(*)したスペードタイプソールのスタイルを再現しているのです。反りの良いレザーソールにわずかにピッチを付けたヒール(**)を組み合わせるもの当時の、特にヨーロッパの靴に良く見られるディテールです。
軽快なシングルレザーソールで、ブーツ自体は、驚くほど軽く仕上っています。
つま先のモカシン縫いは、アメリカ大陸先住民のモカシンとフランスとの深い縁を思わせるもの。
馴染みの良い薄い革の先芯を入れることで、履き込んでいく中で、平たく沈む経年変化が楽しめます。
19世紀末〜20世紀初頭、靴の量産の仕組みを学びにアメリカに渡ったヨーロッパの作り手は少なくありません。
当時、長い伝統を持つヨーロッパと人口の急拡大に対応すべくいち早く量産体制を整えたアメリカとは、靴づくりに於いても相互に影響を与えました。
この The 2 Monkeys のブーツ “Sportif” は、そんな中で生まれた、ヨーロッパとアメリカに共通するブーツのスタイルを、フランス的な視点で新たにつくったものです。
(*)ベベル ウエスト部分の絞りを強調するために、グッドイヤー製法で底付けされたソールのウエスト部分のアウトステッチをウエルトとの革をかぶせて覆う手法。現在でも時折、ビスポーク靴などに見かけます。”Sportif”ではベベルドウエスト風のスタイルをウエスト〜ヒールのマッケイ製法で表現しています。
(**)ピッチを付けたヒール ソールから設置面にかけて直線的にテーパーを加えたデザインのヒールです。当時のヨーロッパの靴に良く見られるディテールです。
Sportif の主要ディテール
軽く反りの良いシングルレザーソール。丸コバ仕様のウエスト部分が踏み付け部分との抑揚を強調している。軽くピッチを付けたヒールと併せて、20世紀前半のスタイルを表現しています。このソールとカーフレザー、また製法の組み合わせもあり、驚くほど軽いブーツとなっています。
大きく絞り込まれたウエストが時代の雰囲気を醸し出している。シングルレザーにマッケイ製法でアッパーを縫い付けてあるため、土踏まずへの当たりも、ブーツそのものの履き心地もとても柔らかです。
素材:フレンチカーフ(DuPuy社製)
US6 (24cm) 〜 US10.0 (28cm) 全 9 サイズ ワイズE相当
グッドイヤーウエルト製法(踏みつけ部)+ マッケイ製法(ウエスト〜ヒール)レザー(ノンスリップラバー付き。
専用ボックスに別紙に説明とお手入れの仕方等が入ります。
販売価格 |
121,000円(税込)
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型番 |
TM72924 |